妊娠に気付いた時にはすでに3ヶ月。妊娠前から食べ物に気を付けよう

悩んでる人
よく妊娠がわかった時に「妊娠3ヶ月」って言うじゃない?
それって気付いた時にはもう赤ちゃんはある程度育ってるってことだよね…?

この記事でわかること

  1. 妊娠に気付いた時の赤ちゃんの状態
  2. 赤ちゃんに必要な栄養素
  3. いつから何をどう食べればいいのか

この記事の信頼性

yacco*プロフィール

この記事を書いているわたしは、栄養士歴17年の元産婦人科勤務栄養士です。退職後はボディケアセラピストと並行してフリーランスの栄養士として母乳育児や妊活相談にのっています。

目次

妊娠したから食べ物に気を付ける?

妊娠したから食べ物に気を付ける?

産婦人科勤務時代、母親教室(前期)で妊婦さん向けに妊娠中の食事の話をしていました。

その後、『体重増加に注意』のハンコを押された人を対象に個別栄養指導をしていたのですが、そこで話をしたほとんどの妊婦さんがこんなことを言ってたんです。

妊婦さん
何をどう食べたらいいかなんて、妊娠するまで考えたことなかったわ…
教えてくれる人もいなかったし…

確かに、食事や栄養のことって小中学校の家庭科の授業や食育の時間に聞いているはずなのですが、自分で食事を作らない限り結構他人事だったりするんですよね。

でも、妊娠に気付いた時というのはお腹の中に赤ちゃんがいるということ。こちらの記事↓で食べたものがカラダの材料になると書きましたが、お腹の中の赤ちゃんは、お母さんが食べたものが材料になってるんです。

https://yacco515.com/funin-seikatukaizen/

気付いてから食事に気を付けるのはもちろん大事なことですが、赤ちゃんを望んでいるのなら、最初の材料からいいものを渡してあげたいと思いませんか?

妊娠に気付いた時には赤ちゃんはどれくらい?

妊娠に気付いた時には赤ちゃんはどれくらい?

こちらの妊娠の仕組みの記事↓で書いたように、妊娠に気付くのは早くても2ヶ月に入ってから。

https://yacco515.com/ninshin-shikumi/

生理周期が安定していない人やつわりの症状が軽い人の場合、気付いた時には3ヶ月に入っている人も珍しくありません。

妊娠が確定するのは胎嚢という赤ちゃんの入った袋を超音波で確認した時ですが、流産の可能性が低くなって安心できるのは赤ちゃんの心音を確認してからになるので、その時期には心臓が動いている=カラダの大事な部分はすでにできていることになるんです。

妊娠7週の赤ちゃんは8〜14mm程度の大きさで、胎芽と呼ばれます。
妊娠8週になると15〜20mmの大きさになり、胎児と呼ばれるようになります。

この頃から心臓、脳、肝臓、肺、腎臓などの主要な内臓は基本的な形はすでにできあがっています。たった20mmのカラダの中に、これらの臓器の元が入ってることになるんですね。

心臓、脳、肝臓、肺、腎臓などの臓器は、生きていく上でどれもとても大事なものです。妊娠に気付いた時にすでにでき始めているということは、妊娠に気付く前に食べたものがこれらの材料になっているということ。

それを考えただけでも、妊娠前から食べ物に気を付ける必要があることがわかると思います。

妊娠を望むなら摂っておきたい栄養素

妊娠を望むなら摂っておきたい栄養素

では実際に、妊娠を望むのであればどういう栄養素を取っておくべきか、そこを見ていきましょう。妊婦さん向けのサプリメントなどもいろいろありますよね。

有名なのは葉酸

妊婦さん向けと言われてまず思い浮かべるのは『葉酸』でしょう。たくさんのメーカーから葉酸サプリも販売されていますし、妊活・妊婦さん向け雑誌にも特集記事が組まれています。

緑の濃い野菜(ブロッコリー、ほうれん草、春菊、アスパラガスなど)やレバー(牛、豚、鶏)に多く含まれている栄養素です。

厚生労働省は2000年に全国の都道府県医師会に対して、18歳以上の妊娠可能な全女性に葉酸の積極的な摂取を呼びかけるよう勧告を出しました。その量240μg。それに加えて妊娠を望む女性には、1日400μgの葉酸を摂ることをすすめています。

葉酸の働きとは?

葉酸は、赤ちゃんの脳の発育を助けたり、神経を作る働きがあります。そのため、脳が作られる時には必要な栄養素。

では、赤ちゃんの脳がいつ作られるのか?という話ですが、上の項で妊娠7〜8週の頃には脳の基本的な形はすでにできあがっています。脳の神経は6週目までにほぼできあがっているのです。

そのため、妊娠に気付くかどうかの6週までの間に葉酸が必要とされます。

また、妊娠初期に葉酸が不足すると、神経管閉鎖障害のリスクが高まります。神経管閉鎖障害とは、日本では1万人に6人の割合で発生していると言われる障害で、脳や脊髄が上手く作られずに二分脊椎や無能症などの先天性の異常を引き起こすと言われています。

これらの理由から、元気な赤ちゃんを望む女性には、妊娠前と妊娠初期には特に、葉酸が必要だと言われているんですね。

葉酸は他のビタミンB群と一緒に摂ろう

葉酸は水溶性ビタミンであるビタミンB群の仲間です。ビタミンB群はそれぞれがいろいろな栄養素の消化や代謝(消化吸収した後に使われること)に必要な栄養素なので、葉酸だけでなく合わせて摂ることが大事です。

特に、葉酸はビタミンB12によって活性化され、血を作る働き(造血作用)があるので、一緒に摂って欲しいビタミンです。

ビタミンB12は肉や卵、乳製品などの動物性食品に多く含まれ、植物性食品にはほとんど含まれていません。ビタミンというと野菜を思い浮かべる人も多いと思いますが、野菜だけでなく動物性食品もしっかり摂りましょう。

葉酸サプリを選ぶ時には、他のビタミンB群、特にビタミンB12が配合されているかどうかをチェックしましょう。

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他にはタンパク質や鉄分も

その他に妊娠前からしっかり摂って欲しいのはこちらの4つ。

  • タンパク質
  • 鉄分
  • ビタミンC
  • 良質な脂質

他にもバランスよく摂って欲しいのですが、これらは特に、赤ちゃんのカラダを作ることとお母さんの血液を増やすのに必要な栄養素です。

タンパク質は筋肉や血の材料になり、鉄分は血の材料、ビタミンCは鉄の吸収を助けます。良質な脂質は赤ちゃんの脳の材料になります。脂質は太るからと避ける人が多いですが、脳の成分の約60%は脂質のため脂質も必要な栄養素なんですね。

良質な脂質とは、米油、グラスフェッドバター、エクストラバージンオリーブオイル、アマニ油、背の青い魚(イワシ、サバ、アジなど)、ナッツ類です。

赤ちゃんに必要な栄養素や酸素はお母さんの血液に乗って運ばれます。妊娠すると徐々に必要な血液量が増えますが、成分がいきなり増えるわけではないのでそのままだと水増しされて薄まった状態になるんです。

なので、赤ちゃんのカラダを作る材料と、栄養をしっかり届けるための血を増やす材料を妊娠前からしっかり摂りましょう。

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