この記事でわかること
- 赤ちゃんにやさしい病院(BFH)とは
- 母乳育児成功のための10ヶ条
- お近くのBFHの探し方
この記事の信頼性
この記事を書いているわたしは、栄養士歴17年の元産婦人科勤務栄養士です。退職後はボディケアセラピストと並行してフリーランスの栄養士として母乳育児や妊活相談にのっています。
赤ちゃんにやさしい病院とは
赤ちゃんにやさしい病院は、英語ではBaby Friendly Hospitalといい、BFHと略されます。
ユニセフとWHO(世界保健機関)が認定を行なっているもので、日本では『日本母乳の会』が認定審査業務を委嘱され、審査とユニセフへの認定審査を行っています。
『母乳育児を成功させるための10ヶ条』を長期にわたって遵守し実践している病院を審査し、認定しています。
これね、かなり厳しくって、わたしが勤務していた産院では、医師や助産師、看護師、わたしのような栄養士はもちろん、厨房で働く調理員さんや病棟の清掃スタッフさんに対しても院内で勉強会を開いたりして母乳育児に関する詳しい教育がされてたんです。
院内で少しでも妊産婦さんと関わる可能性のあるスタッフ全員が、母乳育児に関する詳しい知識を持っていることが前提となっている認定制度なんですね。
スタッフ全員が母乳育児のことをちゃんとわかってる病院が認定されてますからね。
母乳育児成功のための10ヶ条
BFHの審査の際に重要視されている母乳育児成功のための10ヶ条はこちらです。
- a.母乳代替品のマーケティングに関する国際規準(WHOコード)と世界保健総会の決議を遵守する
b.母乳育児の方針を文章にして、施設の職員やお母さん・家族にいつでも見られるようにするc.母乳育児に関して継続的な監視およびデータ管理のシステムを確立する
- 医療従事者が母乳育児支援に十分な知識、能力、技術を持っていることを確認する
- すべての妊婦・その家族に母乳育児の重要性と方法について話し合いをする
- 出生直後から、途切れることのない早期母子接触をすすめ、出生後できるだけ早く母乳が飲ませられるように支援する
- お母さんが母乳育児を始め、続けるために、どんな小さな問題でも対応できるように支援する
- 医学的に必要がない限り、母乳以外の水分、糖水、人工乳を与えない
- お母さんと赤ちゃんを一緒にいられるようにして、24時間母子同室をする
- 赤ちゃんの欲しがるサインをお母さんがわかり、それに対応できるように授乳の支援をする
- 哺乳びんや人工乳首、おしゃぶりを使うことの弊害についてお母さんと話し合う
- 退院時には、両親とその赤ちゃんが継続的な支援をいつでも利用できることを伝える
簡単にいうと
この病院はスタッフみんなが母乳育児についてしっかりした知識を持ってて、ママが安心して母乳育児ができるようにきちんと支援してくれますよ
ということの具体的な内容が書かれています。
母乳が出るために必要なことをお伝えするのはもちろん、スムーズな母乳育児のために、BFH認定の病院には院内にミルクのポスターは貼られていないですし、個室内にミルクや母乳瓶は置かれていません。
BFHは母乳育児のためには最適な病院と言えるでしょう。
では、全国各地のBFHがどこにあるのか?見てみましょう。
BFHはどこにあるのか?
日本のBFHは、日本母乳の会のHPから見つけることができます。
通える範囲にBFHがあるようでしたら、そちらを受診されて見るのもいいと思います。
ただ、この認定はとても厳しいものなので、母乳育児に取り組んでいる病院でも認定されていないケースももちろんあります。そのため、無理してBFHに通う必要はありません。
このブログでは参考になる書籍も紹介していこうと思っていますし、BFHでなくても注意して病院を選ぶポイントなども、お伝えしていきます。
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